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先日 「筑紫哲也のＮＥＷＳ２３」を見ていてはじめて「新しい歴史教科書をつくる会」なる存在を知りました。（以降「つくる会」と略させていただきます）
ＴＶによれば、「従軍慰安婦問題」・「戦争問題」・「憲法問題」等の部分の変更を求めているようでした。
「つくる会」の事をもっと知りたくて、その日は遅くまでインターネットを閲覧してしまいました。
「つくる会」の会員はとても多いみたいで、みるべきページはかなりなボリュームに感じました。驚かされたのは 一般の教養人・学生・教師と 賛同者の方のメンバーが いろいろな職業にいる事でした。
これらの方々の意見につきましては、直接それらのホームページを参考にしてもらえればいいと思いますが、私の見たところこの方々の意見は、「現在の日本が悪くなったのは、戦後の教育方針が悪い」という事に集約されるように思えます。
中には、「日本は、天皇を中心とした国である」みたいな発言を行っていた方もいました（まるで、先日口をすべらした森首相のお言葉みたいですが）。「外国（特に中国や韓国に対して）終戦後日本人民は 卑屈になりすぎている。この卑屈さがあるから 日本人は自分達に自身がもてなくて 駄目な国になっている」と いった理論を展開されている方もいました。
従軍慰安婦問題にしても、「慰安婦は強制的につれてこられたわけではなく、自ら進んで体を提供したのだ。なぜなら彼女達が一生懸命働いても もらえるはずの無いだけのお金が手に入ったのだから」とか、「お金がほしいために 子供（特に女の子だとおもいますが）を人身売買の対象にする事は、日本でもあった。それと同じ事だ」等の理論を展開しておられる方もいました。
私が知りたかったのは、教科書で実際に変更しようとしている項目と その変更内容でしたが どのページにも（「つくる会」のオフィシャルページと思われるページにも）それらしい記述はありませんでした。（「この項目は現在公開できません」というのは存在しましたが）
（※ この部分なのですが、その後の調べで 検定が終了するまでは 教科書の内容は公開できない「きまり」となっていることがわかりました。このような不備な意見を述べてしまい申し訳ございません−2001/03/25）
「つくる会」の方々に言いたい。現在の教科書に問題があるのであれば そしてそれらの項目のせいで現在の日本が悪くなったとお考えなのであれば、正々堂々と自分の意見を述べてほしいのです。
「これこれ この項目を このように変える必要がある。そしてその理由は・・・」と 日本中の人に発信すべきではないのでしようか。それすらも行わず、「こんな教科書だから 日本が悪くなった」とか言われても 少なくとも私は「つくる会」の意見には賛同できません
外務大臣の発言について
これら「つくる会」によって作成された教科書は、１３０箇所以上の修正意見に執筆者や出版元である芙蓉社が同意した事により 検定に合格する事になったようです。これらの内容が 一般に公開される事を願います。
ところで、ＴＶでは外務大臣が「近隣諸国への配慮が必要・・・」といった発言を行ないました。
しかし、これで本当に良いのでしょうか？「配慮さえすれば、歴史的な事実が捻じ曲げられてしまっても良い」と外務大臣は考えているのでしょうか？
それよりも大事なのは、真実ではないのでしょうか？偽りの歴史を教えこまれて それが真実だと子供達が思い込むとしたら この「教科書検定」の問題というのは日本の民主主義の根本にかかわる重大な問題だと考えるものです。
たとえば、ＴＶで筑紫哲也さんの話した「つくる会」の教科書の内容の中の「ＧＨＱによる違法な押しつけ憲法・・・」という部分がありました。はたして、「GHQの提示した憲法案は本当に違法なのでしょうか？」
この部分については、「押しつけ憲法」論について書かれた、「滴水亭のホームページ」を参照してもらっても構いませんが、要は「戦争に関する国際法（ハーグ陸戦条約）」にある条文「・・・占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ・・・」の尊重の部分を 尊守に読み替えしてまで歴史の真実を押し曲げようとする方達の思いどうりにされても それでも「近隣諸国に配慮していれば良い」と考えるのでしょうか？
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