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現在の国会には いくつかの重要な法案が提出されている。その中には「有事関連法案」も含まれているのだ。漠然とこの法案を危険なものと考えるのみでなく 内容の問題を考えてみたいのである。
そもそも、これらの法案が国会に提出されたのも唐突といわざるを得ないのではないか？このような重要な問題を 十分な検討や討論もなく当然のように提出してくる政治家の感覚は おかしいと思わざるを得ない。法案はあきらかに憲法に違反している。その事を糊塗するために 『日本』が『武力攻撃を受ける恐れがある場合』などというあいまいな言葉使いで誤魔化そうとしているのは明らかである。ちょっとした一つの言葉尻が、一つの文章が その内容をいいように解釈されて うまく使われてしまう事があるのは 歴史上いくらでもかぞえられよう。『蟻の一穴』という諺を引用するまでも無い。
国民に対して 「有事の場合にはその土地を利用する事が出来る」だとか、「国民に対して 必要な物資を要求することが出来る」だとかいう専門的 かつ細かな事までを盛り込んだ法案であるにも関わらず、（尤も、この条件は国内で戦争行為が行われる際には 当然必要となる事柄ではあるが）国民には なんらの権利をも認めていないのだ。逆に言えば、義務と責任だけを国民に押し付けようとする そんな法律なのである。是ほどまでに 国民を馬鹿にした法案もまずあるまい。
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